『福岡県耳納連山北麓地域における「捨て柿」活用による農村景観の保全と地域経済再生に関する研究』というテーマでトヨタ財団の助成を受けて、去年の11月から取り組んでいるんです。
それで、近隣の市町村で地域資源を上手く活用している事例を取材中です。
それで、この日は表題の、星野村の食品加工に取り組む元気なおばちゃんを突撃。
せっかくなので大勢で話を聞きに押しかけました。
現地スケジュール調整は星野村役場ふるさと交流班の柴田さんが担当してくれました。ありがとう。控えめで仕事の出来る美人です。
いや、取材があまりにも面白く興味深かったので、いくらでも書ける訳ですが,感想などを中心に手短に。
とにかく皆さんの笑顔が素敵です。
この日に取材を受けてくれたのは4人ですが、17名のおばちゃんたちがお店の商品(主に加工品)を作って自力で経営しているんですね。地に足の付いた起業家&技術屋集団ですよ。
この笑顔を見ていれば、お店が上手くいっているかどうか?なんてコトはすぐにわかると思います。
お店のレジが古くなったので、買い替え費用を捻出するために、この日の午前中(取材前)にラッキョをみんなで植えてきたそうです。(もちろん加工してお店で販売するわけです。)
とにかく皆さん前向きで、相当いろいろな勉強・工夫・努力をされています。
最初に村役場が加工所(主に味噌)そして、このお店を建てたのですが、特筆するべきは、それを最大限に活用できる人材が揃っているという事です。人材が揃っているコトを前提に作ったとすれば、役場に先見の目があったという事です。(日本では活用されない箱を作る事例を見つける方がたやすい。)
とにかく品揃えが充実しています。
味噌・抹茶かりんとう・紫蘇の葉入りふな焼き
お茶の葉の佃煮・ブルーベリージャム
お惣菜・トマトケチャップ
などなど とても書ききれないのです。
(撮影は小原クンに頼んでいるので後日)
この日のアルバム
・・・・報告書の一部を抜粋・・・・
* 添加物は入れない → 糖分・塩分の濃度で腐敗防止。
(使わざるを得ないと思ってい聞いてみた)
* 出来るだけ 星野村の材料>福岡産の材料>国内の材料
* 気持ちが良いと良い商品が出来る。
(その反対も然り。同じモノつくりとしては良くわかる)
『星野の味噌』
星野村はお米の産地で、品質の良いお米が出来るが、同時にお米として流通できないもの(粒が小さい・粒が欠けている)もかなり出る。
従来は茶畑の肥料・牛のエサとして使われていたが、もったいないので味噌麹に利用し始めた。(現在は年間4トンもの流通に乗らないお米が味噌に加工される。)
大豆も契約栽培で地元で作られたものを材料にしているが、量が足りないため国内産の物を使っている。しかし、徐々に地元で生産してくれる農家を増やして、地元産の材料で作りたい そうだ。
『抹茶かりんとう』
中身が見えないかりんとうのパッケージは斬新。『日光に当ると緑色が変色してしまうため』苦肉の策だった。(以前から知っていたので、僕はファンなのです。)
星野村の名産のお茶を使ったお菓子が作りたかったそう。
この日はブルーベリーのゼリーの試食を出してくれた。
『トマトケチャップ』
年間600本、『~清流』で販売するが、すぐに売り切れる人気商品。
トマトは品種が数種類あるため、その都度味の調整をする。
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●まとめ
* 地域の資源を活用しないのは『もったいない』と真剣に感じている。
* それぞれが起業家として哲学を持っている。
* 笑顔が絶えず、謙虚。『おかげさま』 『出会いが嬉しい』 『みんなが支えてくれる』という言葉が普通に出てくる。
* 多分苦い経験も相当ある筈だが、それも勉強だと前向きに捉えている。
* 常に商品のレベルを上げることを優先している。(試作 → 仲間の評価を聞く →改良)
・・・・以上 報告書より・・・・
昼食時は ”九州のムラへ行こう”の養父さんと偶然一緒になり、久し振りだったので情報交換と、お互いに協働できそうな”筑後の未来”について話し合いました。また面白いコトができそうだ。
午後からは、笑顔のステキな後藤さん・森松さんが星野村の食品加工所へ案内してくれました。
味噌の加工所の前は清流が流れていて、子供たちが思いっきり水遊びをしていました。
案内してくれた二人は、村が好きで、加工が好きで、ヒトとの出会い好きでたまらないと語ってくれました。
帰り際、
『もうここでいいですよ』と加工所の入り口でお別れしたのですが、
ずっと手を振って見送ってくれました。
行き帰りの道中の棚田の風景が素晴らしいです。こうやって眺めているのは簡単。『だんだん荒れてきたな』と他人事のように言うのも簡単。しかしその風景を維持している農家はかなりの労働を強いられます。これは自然ではなくて、その地に暮らすヒトの営みが作り上げた風景。平地の田んぼのように機械は入らないし、石垣の管理も必要ですし、収穫量も決して多くないわけです。
そんな星野の棚田のお米を一粒も無駄にしないように、味噌に作り上げるおばちゃん達には頭が上がらないのです。
星野村の美しい棚田のページを見つけました 秋にも行ってみよう。
星野村 『おばしゃんの店 清流』へ
あの笑顔に会いに行ってみてください。
必ず元気を貰えます。
そして、棚田もしっかり見てきてください。
当NPOの組長は星野村で、こんな企画も組んでいたのでした。
西鉄旅行 「棚田米づくり」体験
なんであんなに星野村に熱を上げていたのか・・・わかった。
2007年8月29日水曜日
星野村 『おばしゃんの店 清流』 取材
2007年8月26日日曜日
コトバだけじゃ伝わらない 食育・地産地消その1
【地元の卵を使ってマヨネーズを作ってみよう】
日時 2007年8月26日(日) 10:00~16:00
参加者 大人 15名
子供 17名
場所 耳納ねっと! 再生工房
15名程度で留めておこうと思ったけれど、結局2倍に膨れ上がりました。
当日のフォトアルバム
■最初に浮羽町の山の中で平飼いで鶏卵を生産しているゆむたファームの
高木さんの講義です。写真を使って説明してもらいました。
*600羽ほどの小規模養鶏で、鶏は広くて明るい鶏舎の中で育っている。
*卵の黄身は着色(パプリカ・赤色?号)していないので、色は薄く感じるが、それが卵の自然の姿。
*業務用に販売されている加工卵は、ソーセージのようなチューブに入っているものもある。(詳しくは 西日本新聞 食卓の向こう側 No.2参照)
*鶏は木の上で寝るので、鶏舎には止まり木がある。鶏舎は3匹の番犬が
見張っているので、鶏が野生動物に喰われたことはない。
*ログハウスの作業場は、自分で丸太を加工して『100万円の家作り』を参考に建てた。(なんだ、同じ本を読んでいるぞ。)
普段は耳納の里と吉井町・浮羽町には個配しているそうです。
『隣りの田主丸は?』 『遠いので配達しません。』 不思議な人です。
今日のために無理して70個の卵を用意してもらいました。どうもありがとう。
このあとは仕事のため、講義のあとは仕事に戻りました。
■いよいよマヨネーズつくり。その前に泡立て器は竹を使って自分達で作りました。調理の指導は私のカミさんです。
材料 卵(卵黄)
ごま油(においの少ないもの)
酢
塩
同じ材料を使っても、色や硬さがそれぞれ違うんですね~。子供たちもがんばって黄身と油を混ぜていました。
出来たマヨネーズは、市販のものと味比べをしました。
キュー○ともう一社のメーカーのものを用意しましたが、やはり『自分の作ったものが美味しい』に圧倒的に手が挙がりました。
『市販のものは味が濃過ぎる。』だそうだ。
キュウリ・ニンジンとジャガイモ・かぼちゃ(ふかしたもの)をサラダにして、出来たマヨネーズをつけて食べました。
不思議なことに、ニンジンが子供たちに『甘い』と好評。
地元の野菜はおいしいよね。
■おいしい卵かけご飯
この機会に卵のことをいろいろ調べたので、私が5分ほど講義。-内容は割愛-
『卵かけご飯』を指導してくれたのは、パソコン屋さんのテッシーです。
卵に醤油をかけるのではなく、先にご飯に醤油で味付けするんです。
そのあとで溶き卵をご飯にかけるのですが、卵の味が際立ちます。
さらに、地元の醤油屋さん若竹醤油の工場長が来て、3種類の醤油を用意してくれていたので(しかも寄付)醤油のレクチャーもしてもらいました。
地元のおいしい卵と醤油でおかわり続出でした。
■夏場の体調を整える食事のレクチャー
お昼ご飯でおなかがいっぱいになって・・・
参加者の中で、太宰府で整骨院を営む法福さんが資料を持参してくれていたので、オトナだけ集めて講義を開きました。(この間、子供たちは同時に行われていた「読み聞かせ」に夢中。)体調に合わせた食材・飲み物の選び方に、呼吸法の指導もしてもらいました。薬剤で対症療法ではなくて、根本の食や気の調整で体を整えるのは大事なことですね。
「基本的には食べ物を厳しく選別する必要はないと思います。『コレは悪い食べ物だ。』と思った瞬間に、体に悪い食べ物に変わります。」←この考え方、大事ですよね。
■卵白は?
捨てるのはもったいないので、我が家の庭で取れたきず(みかん)入りシャーベットを作りました。卵白は泡立ててまぜるので、ふんわりしたシャーベットになりました。コレもまた好評。
■生ゴミは?
ほとんどが卵の殻だったのですが、我が家でやってるダンボールコンポストに全部入れて、遠くから来てレクチャーもしてくれた法福さんにプレゼント。あとはおうちに持って帰ってやってもらうことにしました。
いや~、素晴らしい。こんなに内容・講師陣が充実しているなんて。
■残った・・・
やはり、マヨネーズは残ってしまったので、処分(衛生上の問題で)するか?と思っていたら、参加者の近藤さんがパンを作って持ってきてくれていたので、残った野菜とマヨネーズでサンドイッチを作って・・・・あらら。全部食べてしまいました。
おまけに手づくりのおやつもいろいろ持ってきてくれていたのでした。ありがとう!
今日の感想をご覧ください。
■後日談
マヨネーズを事前に練習しました。(しかも直前の1週間)最初に使った油がオリーブオイルで、見た目はちゃんと出来たのですが、なんだか生臭くて苦い。(器も竹の筒で作ったのも原因か?)
ちゃんとした油で作ろう。ということで、私が調達してきたのが「においの少ない」ごま油。薬品抽出じゃなくて、圧搾の質のいいモノ。
「何でサラダオイルじゃないの?」
「サラダオイルは大手メーカーのしかなかったんだ。ニオイが少ないみたいだし。」
「こんなんで、出来るのかね?」
・・・できたよ。
残った卵白はどうするか? カルメ焼をつくろう。ということで練習したけど、何だか失敗ばかり。あと2日しかないよ。
それで、直前の土曜日にシャーベットが出来上がったのでした。
一緒に練習したなりちゃんご苦労さんでした。
さて、今度はどんなテーマでやりましょう?
2007年8月24日金曜日
2007年8月20日月曜日
田主丸町商工女性部 ダンボールコンポスト講習会
近所での講習会は久し振りで、顔見知りの方も沢山いました。
「あなたがやっていたとは知らなかった!」
エヘヘ、普段とは別の顔ですので。
実物で説明すると、次から次に質問が・・
皆さん一生懸命聞いてくれてありがとう。
講習会もあんまり沢山やったので、とても全部の記事を
アップロードない状態です。
今までに行った講習会の記録です。
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環境やゴミの問題は、誰か関係ない人がやってくれたり、新しい
テクノロジーを待っている時代はそろそろ終わった気がします。
二酸化炭素だ 温暖化だ 南極の氷が・・なんて
心配したり声高に叫んでも、何もしないんだったら何も変わらないよ。
何人かの『暮らし方』が将来を決めるんだ。
まずは出来るところ、身近なところから。
それで、ダンボールコンポスト。
『なんだすか?それは?』という方はこちらから →ダンボールコンポスト
生ゴミを堆肥にするなんて、少し前までは庭がないと出来ない
とばかり思っていたでしょうけど、都会のアパートやマンションの
ベランダでも出来るというところが画期的です。
思った以上にオモシロい上に、
今まで気が付かなかった私たちの身の回りに存在する
微生物(分解者)が実は大切な役割りをしているということに
気が付くだろうと思います。
『こんなにオモシロいネタ(生ゴミ)に、お金を払って
回収業者と処理場に任せていたのか。』
というのが、私がダンボールコンポストを最初にやってみたときの率直な感想です。
そんな感動が少しづつ広がっていったかな?とも感じるこの頃です。
暮らしの中で、そんな微生物たちの役割りを活用していた
昔の人たちは知恵や感覚(知識ではなく)はスゴイなぁと感じます。
2007年8月19日日曜日
田主丸町竹野小学校の剪定枝粉砕作業(久留米市)
今年春から生ゴミ等の堆肥化で総合学習に入っている竹野小学校で、PTAの奉仕作業(樹木の剪定・草取り作業)の日に剪定枝を粉砕機で細かく砕いて、堆肥にする作業をしました。
私は同じ日に子供の通う小学校の奉仕作業と重なったため、かつて一緒に生ゴミの堆肥化などの活動をしていたNさんと、数年前から田主丸で有機栽培の野菜作りを始めたHさんに代打をお願いしました。
今回の作業の指揮に当ったのは、なりちゃんです。
昨年も同じ作業をやって、その堆肥で4年生は5月からミニトマトを育てました。
肥料をやっていないトマトと比較して甘くて美味しいトマトが出来てました。(しかも腐りにくいのです。)ダンボールコンポストで作った堆肥のトマトも好評でした。
前日、沢山実が付いていたのが、作業が終わった時にはみんな食べられたようで、すっかり無くなっていました。
実は去年は大量の剪定枝を処理して、沢山堆肥が出来てまだ残っていたのですが「もって帰って野菜作りに使ってください。」と説明したところ、完売。(もちろん無料ですよ。)
今年は、粉砕チップに米ぬかを混ぜたり、雑草を挟み込んだりして今後いろいろと観察・実験をする予定です。
炎天下の作業で日射病や、事故などが心配でしたが無事に終わって安心しました。3人とも本当にご苦労さまでした。
当日の作業風景アルバム
2007年8月14日火曜日
アサガオが咲き始めました
6/10の『山苞の道沿い 竹林の整備&あくまき作り』の数日後に、
竹垣の前にアサガオの種を撒きました。
日当たりが悪く、成長も悪かったので、
今年はダメかな? とあきらめていましたが
やっと少しずつ咲き始めました。
通りがかりの際には是非。
アサガオのアルバム ←毎日違う色の花が咲いてます。
1月の作業のアルバムです。
2007年8月13日月曜日
【地元の卵を使って、マヨネーズを作ってみよう】
終了しました
「いつも使っている調味料はどうやって作られているんだろう?」という切り口で、シリーズモノの第一弾です。
浮羽町で平飼いで卵を生産している「ゆむたファーム」の高木さんに、卵やニワトリの話に関する話をしてもらいます。高木さんの卵を使って、卵黄でマヨネーズ、卵白でお菓子、そしてお昼には「おいしい卵かけご飯」の食べ方、作ったマヨネーズでサラダを作る予定です。
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8/26(日)10:00~13:00くらい
耳納ねっと! 再生工房
募集対象:親子参加
募集人数:10~15人
参加費:?
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今後、”甘い・辛い・しょっぱい・うまみ”などの味覚の
キーワードで、いろいろやってみようと思います。
来年度は、「耳納アンビシャスひろば」の事業として
シリーズものを組む予定にしてますので、今回は実験的な第一弾です。